ソムリエ&Sake diplomaによるワインと日本酒のブログ

ソムリエとSake diplomaの資格を持つ僕がワインと日本酒についてあれこれ書いていくブログです。

【ワインの謎】結局、「ミネラル感」って何なんー前編ー

銀座にあるカフェでこの記事を書いてるのですが、

なぜか手持ちのWiMAXの電波が悪いことにイライラしているウージーです。

 

東京のど真ん中の銀座ですよ!?

しかも地下とかではなく、1階にある店舗で路面店ですよ!?

こんな好立地なのにWiMAXの電波が入らないのはイライラします。

しょうがないので、スマホテザリング機能を使って記事を書いています。

これだとスピードが遅いので、更にイライラです。

 

 

このイライラをパワーに変えて記事を書いていこうと思います。

 

さて、今日はタイトルにもあるように「ミネラル感」について書いていきたいと思います。

白ワインを選んでいるときに「ミネラル感」という単語を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

今回はこのミネラル感について深堀りしていきます。

 

「ミネラル感」の定義

まずは「ミネラル感」と聞いてどんな香りで、どんな味わいなのか想像できますか??

「石灰みたいな香り」

「チョークみたいな香り」

「鉱物の香り」

「火打ち石の香り」

「ミネラルウォーターのような香り」

「海のような香り」

「貝殻のような香り」

「大地のような香り」

「鉄っぽい味わい」

「海水のような味わい」

こんな漢字で色々とあると思います。

正直、ソムリエでも「ミネラル感」をよく理解していないで使っている人も多いです。

僕自身も「ミネラル感」がよくわかっていないので、使わないようにしています。

 

ネットで「ミネラル感」について調べてみると

様々な情報が出てきます。

まずは「ミネラル感」の定義について見ていきましょう。

 

ワイン販売について大手の「エノテカ」での定義はこちらです

ミネラル感とな何なのか?

期待をさせてしまい申し訳ありませんが、実はその答えを誰も知りません。

というのも、ミネラル感ということばに定義はなく、専門家の間でも口中の認識がないのです。

そのため、専門家にとってミネラル感を定義することは、ここ数年のホットトピックでした。

 https://www.enoteca.co.jp/article/archives/8596/

 

 

一方でワインレビューサイト大手の「CAVE」ではミネラル感について下記のように書いています。

ミネラル感は、ワインの味わいを表すときに用いられる表現の一つです。

ミネラルとは、即ち「無機成分」です。

無機成分とは、わかりやすくいうと、カリウム、カルシウム、鉄分など、焼いたあとに灰となって残る成分のことを指します。

わかりやすい例ですと、「水道水」とミネラル感の強い「エビアン」や「コントレックス」の違いが、そのままミネラル感の違いでであると、理解していただいて誤解はないと思います。

 

ワインに於けるミネラルの役割は、味に奥行きを与えることではないかと思います。

ミネラル感の強いミネラルウォーターの、重厚で甘くまろやかな特徴がワインをサポートして

味をまとめてくれる役割になってくれます。

http://cavewine.net/contents/1772 

 

 

 

 

うーん、結局ミネラル感がどういったものなのかがわからない。

エノテカさんに関して言えば「わからない!」と言っていますね。

潔い!僕もわからない!!笑

 

これらを見てもわかるように

「ミネラル感」はとても曖昧な表現であることがわかります。

しかし、実体験として「鉱物のような香り」や「海っぽい香り」「海っぽい味わい」を感じたことはあります。

なので、ここでは「ミネラル感」に変わる「もっとキャッチーな言い回しは無いのか」

について考えていきたいと思います。

 

そもそも「ミネラル」って何?

では、そもそも「ミネラル」って何?という話なんですが、調べてみると

 

ミネラルとは、簡単に言えば岩や土に含まれる無機質成分です。

私達の身体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために必要なものです。

https://www.med.or.jp/forest/health/eat/06.html

 

その無機質成分は何かというと厚生労働省により13要素定められているようです。

亜鉛カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マグネシウムマンガン、モリブテン、ヨウ素、リン。

 

なるほど、亜鉛、鉄、銅などはなんとなくどんな香りかが想像できるかと思います。

 

 

 

そして、カルシウムはチョークや貝殻などに多く含まれていたり、卵の殻なんかもそうですね。

カルシウムは意外と身近にあるので、想像しやすいかと思います。

ああいった感じの香りです。(無理やり感)

 

味わいについてはわかりません。笑

 

そして、これらのミネラルは土や岩に含まれているということでした。

これは土壌の性質によって含まれるミネラル成分が異なってきます。

土壌の種類の話まで踏み込むと長くなってしまうので、次のところで軽くだけ触れておきます。

 

というわけで、「ミネラル」については多少わかってきた感じがします。

 

なぜ、ワインにミネラルが感じられるのか

次になぜ、ワインにミネラルが感じられるのかについて考えていきます。

 

さきほど見てきたように、ミネラル成分は「土」や岩に含まれていたり、貝殻や卵の殻にも含まれていることを見てきました。

 


Targovishte riesling 004 / kohrogi34

 

 

ここでちょっと話が変わるんですが、ワインはブドウからできていますよね。

ブドウはブドウの木の果実です。

ということはそのブドウの木は「土」に植わっています。

そう、「ミネラル」が含まれている「土」です。

 

おやおや、ちょっと近づいてきた気がしますね。

 

そして、実際にミネラルが感じられるワインとしてよく言われるのが

フランス、ブルゴーニュの「シャブリ」

とか同じくフランスのロワールの「サンセール」と言われるワインです。

この地域の土壌を調べてみると「石灰質土壌」なんです。

つまり、ミネラルの一つである「カルシウム」が豊富に含まれている土壌ですね。

 

なので、この土壌がワインのミネラル感に強く影響しているんじゃないかという説。

 

でもちょっと待てよ。

そんなこと言ったら土に植わっている農作物のすべてから「ミネラル感」が感じられることになるぞ!!

みかんジュースからミネラルが感じられるか

ブドウジュースからミネラルが感じられるか

イカからミネラルが感じられるか

米からミネラルが感じられるか

日本酒からミネラルが感じられるか

 

日本酒からは感じられるような気もしますが、今回はちょっとスルーで。笑

これらのものからは基本的にはミネラル感が感じられません。

となると、疑問がさらに深まります。

 

これ以上書くと長くなりそうなので、この続きは後編という形でまた別の記事で書きますね。

 

 まとめ 

 2000年代になってから使われ始めた謎のワード「ミネラル感」

曖昧な表現にも関わらず、多くのワインの説明で目にするようになりました。

「ミネラル感」を使っている人のなかで、どれだけこのワードについて説明できる人がいるのか。

専門家でもあまりよく理解していない単語を一般の人が理解できるわけがない。

そんな思いからこの記事を書きました。

思ってたよりも長くなってしまったので、前編と後編に分けて書いていきたいと思います。

後編もお楽しみに!!