ソムリエ&Sake diplomaによるワインと日本酒のブログ

ソムリエとSake diplomaの資格を持つ僕がワインと日本酒についてあれこれ書いていくブログです。

【ワインの謎】結局、ミネラル感って何なんー後編ー

どうも。

暑すぎて家から出たくないウージーです。

 

ちょっとここ数日暑すぎません!?

梅雨が明けたのは嬉しいですが、暑すぎー!!

ちょっと外に出るだけで汗がダラダラです。

勘弁してほしいです。

 

 

さてさて、今回は前回の続きになります!

ワインの「ミネラル感」についてのお話です。

 

www.sonflower-wine.com

 

 

ざっと前回のおさらいをすると

「ミネラル感」という言葉はとても曖昧な表現であること。

そして、そもそも「ミネラル」とは何だ、というのを見てきました。

どうやら「ミネラル」は土や岩などに多く含まれているらしい。

ということはブドウの木が植わっている土のミネラル成分を吸い上げているんではないかという仮説が出てきました。

しかし、同じように土からの栄養を吸い上げている他の農作物から

「ミネラル感」を感じることができるか、ということを考えると

どうやら何か違うぞ、という感じがしてきましたね。

というところで終わっていましたね。

なんとも端切れが悪い。笑

 

そしてその続きで、ミネラル感はどこから来るのか、そして、「ミネラル感」ではなく

もっとキャッチーな伝わりやすい表現は無いのか

ということに関して考察していきたいと思います。

 

ワインの「ミネラル感」は土の養分から吸い上げられているものではない

これはもう科学的にも証明されていることなんですが、

土壌に「鉄」や「カルシウム」などミネラル成分が多く含まれているからと言って

ワインの香りや味わいに影響することはありません。

 

もちろん、多少なりともワインにミネラル成分が含まれていますが、

人間が感知できるほどの量ではないと言われています。 

 

つまり、ワインのミネラル感は土壌からきているものではないということです。

 

「ミネラル感」はどうやって生まれるのか

 

では、ミネラル感とはどうやって、どこから生まれてくるのでしょうか。

 

実際にワインの香りから火打ち石のような香りを感じられることがあります。

そういったワインについて調べていくと、ある共通したことが出てきます。

 

それは

「窒素源の不足した痩せた土地で栽培されたブドウを原料とするワイン」

ということ。

 

ワインはブドウ果汁を酵母の力により発酵させて造られますが、

この酵母の増殖には窒素が必要になります。

 

窒素が不足していると酵母は果汁の中の旨味成分の一つであるアミノ酸を分解し、窒素源を確保しようとします。

 

アミノ酸の中には硫黄を含むものがあり、

それらの分解によって、硫化水素などの硫黄を含むものが造られます。

これが多すぎると硫黄臭くなってしまいますが、

少量だと「ミネラル感」と呼ばれているような石灰や、火打ち石の香り、貝殻のような香りが生まれてきます。

 

これが現在わかっているワインの「ミネラル感」の正体です。

 

ただ、この「ミネラル感」についてはまだまだわからないことがたくさんあるそうで、これが全てではなさそうです!

 

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もっと伝わりやすい言葉はないのか

というわけでまだまだわからないことが多いミネラル感ですが、実際にワインからそういった類の香りがすることは確かであって、

だったら、もっと一般の方にも伝わりやすく

美味しそうな表現は無いのかと考えていきたいと思います。

 

身近にある食材で、貝殻だとか鉱物のような香りがするものってなんだろうと考えたときに一番最初に頭に浮かんだのが、

「牡蠣」

牡蠣の貝殻はミネラルに含まれるカルシウムを豊富に含んでいます。

また、牡蠣の身自体にもミネラルの一つの成分である「亜鉛」が豊富に含まれています。

なので、これけっこう良いかもしれませんね。

自画自賛

 

そして、味わい的な「ミネラル感」というのは「酸味」がポイントになっています。

キリッとしたような、さっぱりするような酸味ではなく、

ちょっと硬質なギスギスした感じの「酸味」

が味わい的なミネラルとして表現されることが多いのです。

イメージでいうとまさに牡蠣にレモンを絞って食べたときのような感覚の味わいに

ものすごく近いなと書いてて思いました。

 

なので、これからはワインから「ミネラル感」を感じたときにはこのように表現しようと思います。

香りの場合

「捕れたての新鮮な牡蠣のような香り」

と表現したらすごく美味しそうじゃないですか?

 

そして、味わいできな表現だったら

「新鮮な牡蠣にレモンをキュッと絞って食べたときのような味わい」

どうでしょうか。

個人的にはすごく気に入っています。

 

普通に「ミネラル感が感じられる香り、味わい」と表現するよりも

遥かにわかりやすく、美味しそうに聞こえませんか!?

 

僕は、これからこのような表現で行こうかと思います!!

 

まとめ

ワインの最大級の謎「ミネラル感」について解説して自分なりの表現方法を提案してみました。

これだけ、ミネラル感って曖昧な表現だよねっていうのを散々いろんなところで目にするようになったのにも関わらず、

未だに「ミネラル感」という表現を使って香りや味わいを表現している人やワインのECサイトなどを見かけます。

そこにはすごく疑問を持っていました。

だけど、自分自身も「ミネラル感」についてのより良い表現っていうのを見つけられていなかったのも事実でした。

そこで、今回このような記事にすることによって

自分なりの表現を見つけられたらなと思い書きました。

結果、なかなか良い表現が見つかったのではないかと思います。

 

ただ、「ミネラル感」と言っても様々な種類の「ミネラル感」があるので、

すべて「牡蠣」という表現はできないと思いますが、

その時は口に出さずに思っておきましょう!!笑

 

ちょっと僕も他にも良い表現がないか探してみようと思います。

 

今回はこんな感じで!!

最後までご覧いただきありがとうございます!!